【水撒き装置】
【機関助手席(水撒きコック)】
機関助手席には、水撒き用のコックがいろいろあります。
②③二子三方コック(②レール・タイヤ水撒きコック/③灰箱水撒きコック)・・・炭水車から水撒き管、さらに水撒き注水器を通って水撒きが行われますが、これらの3 つの水撒きに使うコックを合わせて、二子三方コックと言います。
レール水撒き:曲線では、脱線を防止するための、タイヤのフランジがレールに強く接触し、摩擦熱で発熱します。それを防止するため、また、潤滑油の役目を持たせるため、先台車の前か、第一動輪(一番前の動輪)の前でレールに水を撒くようになっています。
タイヤ水撒き:下り勾配などでブレーキを長くかけ続けていると、タイヤが加熱してブレーキが効かなくなったり、輪心に熱膨張を利用して嵌め込まれているタイヤが緩んでしまいます。それを防止するために、タイヤに水をかけて冷やします。
灰箱水撒き:水を撒いて残り火を消し、さらに灰を湿らせて捨てる際に舞い散らないようにします。
また、主に急勾配を走る機関車には、レール砂洗いを装備しているものもあります。
レール砂洗い:急勾配での空転防止のために滑り止めとして撒いた砂が残っていると、逆に後ろの車両が抵抗で重くなるため、動輪の後で砂を洗い流します。
なお、タンクの水量が少なくなったりして、これらの水撒き時の圧力が弱い場合は、④水撒き圧力用蒸気を送って水圧を強くします。
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